ビジネス、恋愛、人間関係に効く!ギブアンドテイク!『返報性の原理!』
ビジネスや恋愛、交友関係に至る多種多様な人間関係の場でよく聞く言葉。
『返報性の原理』
聞いたことはあるけど、あまり知らない人も多いのでは無いでしょうか?
簡単に表すと、
『人は好意を受け取ると、似たような好意で返さなければいけないと思ってしまう原理』の事です。
『恩を仇で返すのは悪いことだ!!』なんて教育も受けていますよね?
恩には恩を。
親切には親切を。
素晴らしい考え方ですよね?
賞賛されるべき考え方です。
ただ、『返報性の原理』はこれだけでは終わらず、もっと強力で、恐ろしい力があったのです。
返報性の原理の効果、威力
返報性の原理は、他者からの『YES』を引き出すのに効果的に使われます。
相手に借りがあるという気持ちだけで、思いもよらぬ形で要求を受け入れてしまう可能性が高まるのです。
心理学者:デニス・リーガンの実験
リーガンの実験は美術鑑賞という名目で行われました。
- 2人1組で鑑賞。
- 1人は観察対象の大学生。
- もう1人は参加者として振舞っている、リーガンの助手。
実験は2種類。
リーガンの助手が、参加者の大学生に
親切をするか、しないか。
一方は休憩時間に、コカ・コーラを自分の分と大学生の分を買ってくる。
もう一方は、休憩時間に何も買わず、手ぶらで帰ってくる。
それ以外の部分は全く同じように振舞った。
そして美術鑑賞の後、リーガンの助手が大学生に対し頼みごとをしました。
『新車が当たるくじ付きのチケットを売っている。』
『もっとも多く売れれば50ドルの賞金が手に入る。だから1枚25セントのチケットを買って欲しい。』
この実験で大きく差が出たのは、大学生がリーガンの助手から買ったチケットの枚数です。
親切を受けた方が受けてない方に比べ2倍ものチケットを購入したのです!
親切と言っても、たった1杯のコカ・コーラ。
ペプシ・コーラだったらもっと効果があったんじゃないか?というペプシ派の意見は置いておいて、
この実験を見るだけでも、返報性の原理
がどれだけ凄まじい効果があるのか、お分り頂けたのではないでしょうか?
返報性の原理は高感度を超える
返報性の原理は『借りを返さなければいけない』という義務感が人を動かします。
頼みごとを引き受けるか否かに、普通は好感度が大きく関わってきます。
しかし、『返報性の原理』の効果が影響すると、好感度の相関性がなくなってしまいます。
先程のデニス・リーガンの実験。
親切を受けていない場合、
助手に対する好感度が高い方がチケットが多く売れました。
これは当然の結果ですよね?
しかし、事前に親切を受けていた場合、
好感度の高低とチケットの売れた枚数に相関関係が無くなってしまったのです!
好き嫌いよりも、借りを返す義務感が上回った結果になりました。
タダほど高いものはない!試食、試供品の罠
スーパーやデパートの食料品売り場にある試食。
多くの人はラッキーと思い、スタッフから試食品を受け取る事でしょう。
そして試食した事により、『タダで貰ってそのまま帰るのは申し訳ない、、。』
と無意識に感じてしまうのです。
すると、返報性の原理が働き、特別気に入った商品でなくても買ってしまうのです。
試供品も同じ事が言えます。
無料だからと安易に貰ってしまうと、『タダで貰って申し訳ない』という感情が生まれ、必要ないのに正規品を注文してしまうのです。
安易にタダで貰った事により、余計な出費をする事になってしまうのです。
譲歩的要請法(ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック)
返報性の原理のルールが適用される、
『譲歩的要請法』
簡単に言えば、1度要求を断った後は次の要求を受け入れ易くなる原理です。
『相手に譲歩させたら、次は自分も譲歩しなければならない』
人は無意識にそんな風に感じてしまうのです。
要求を2段階に分け、大きい要求を最初に出し、断られた後に本命の要求を出す。
後に出した要求が、最初の要求より小さいものの場合、受け入れられやすくなります。
例えば、お金を借りたい場合、
1万円借りたいとしましょう。
素直に『1万円貸して』より、
最初に『5万円貸して』と頼んで、断られてから本命の『1万円貸して』と頼む方が成功率が上がるのです。
もし最初の5万円を貸してくれる事になっても、頼んだ側に損が無いという点がポイントです。
ただ、あまりに法外な要求をしてしまうと逆効果になります。
誠実さの無い、交渉の余地がない人間と思われてしまうからです。
知覚のコントラストの原理
『知覚のコントラストの原理』とは
最初に提示されるものと、2番目に提示されるものの差異が大きい場合、実際以上に差異を感じてしまう原理です。
100万円のものを買った後には1万円のものが非常に安く感じてしまう。
そんなイメージです。
車関係であれば、普段カーナビなんて高くて買えないよ!って人が
車を購入した後のオプションとして提示された時には思わず買ってしまう。
同じ値段にも関わらず。
これは知覚のコントラストの原理により、数百万の車に比べて数万のカーナビなんて、『はした金よ!!』くらいにしか感じなくなってしまうため。
例えば何か家電を買うとしましょう。
家電で言えば、数種類の中から選ぶ事が多いと思います。
ニコニコした店員さんが近づいてきて、親身に話を聞いてくれます。
何種類かオススメしてくれるでしょう。
そのオススメの順番に気をつけた方がいいのです。
最初に1番金額が大きいものをオススメしてきた場合、次の商品から認知の歪みが発生します。
次から紹介される商品が安く感じてしまうのです。
更に親切にしてくれた店員さんに何か返さなきゃ!という返報性の原理が働き、当初の予定より大きい金額のものを買ってしまうのです。
譲歩的要請法(ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック)が何故効果的なのか?
譲歩的要請法の『譲歩』には『落とし所を作った』と思わせる効果があります。
わざわざ落とし所を作ったのだから、そこには責任を持とう。
そんな風に責任感を植え付けるのです。
譲歩された側にとっては、『譲歩を引き出した』という形になるので、満足度も上がるのです。
家電量販店で、値引き交渉に成功したように、強い満足感が生まれるのです。
まとめ
どんな状況でも強い効果を発揮する
『返報性の原理』
主導権は常に原理を利用する側にあります。
ビジネスであれば、より多くの売り上げを獲得する為。
恋愛であれば、振り向いてもらう為。
人間関係を円滑にする為にも利用できます。
ただ、逆に利用される時は注意が必要です。
本当の好意であれば、好意で返してあげるのがベストでしょう。
しかし、その好意が高級なものを無理やり販売しようとする為のものだったり、
必要ないサービスを受けさせる為だった場合、逆に利用してあげましょう。
好意だけ受け取って何も返さなければいいのです!
その為には、『返報性の原理』を理解して、相手の目的に応じて対処する必要があるでしょう。
では、今回はこの辺で!
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